「大会をホームステイで家族が支えている」

岩崎数馬さんの写真 岩崎数馬さん
西有田ライオンズクラブ事務局長
大山郵便局局長

車いすマラソン大会に韓国からの選手を斡旋・招待・ホームステイまでのお世話をし、家族で大会を応援している岩崎さん。
岩崎家は、4世代同居8人家族です
 今年の大会では韓国の方4人を受け入れされたそうですが、多い年には15人ほど受け入れたこともあったそうです。 そこで、車いすマラソン大会にかかわるきっかけをお伺いしました。
 「17年前、『車椅子マラソンに韓国の選手を呼びたい』と実行委員の方から相談を持ちかけられました。それで私たちが開いていた韓国語教室の先生に協力をお願いして、韓国の方をお迎えしましょうということになったのがホームステイを始めたきっかけでした。」
 「この韓国の中心グループは『亀の会』(イソップ物語のウサギとカメの話を参考に、歩みが鈍いが最後はカメが勝つという意味を込めて亀の会と名づけたそうです。)というグループです。私たち有田のホームステイ仲間は『うさぎの会』というグループを結成して、15年間、韓国の選手をお招きしながら、大会のオブザーバーとして応援しています。」
韓国の選手との写真  岩崎さんに、車いすマラソン大会で長い間ホームステイを続ける理由を聞いてみました。
 「彼らの人間的なすばらしさに感銘を受け、そして家族的なお付き合いが続いているからでしょうか。」
 「ある時、亀の会のメンバーの方がおっしゃいました。『岩崎さん、私は自分の足が不自由だと思ったことはありません。岩崎さんは眼鏡をかけているでしょう?それと同じように、私は足に車椅子という眼鏡をかけているだけなんです。』と。だから、私たちも(彼らが車いすだからといって)気兼ねすることなく、親戚が遊びに来たような感じで迎えています。」
 実は、岩崎さんはこの大会だけではなく、年に2回夏冬ホームステイを20年間続けているそうです。それにもまた理由があります。
「私には3人の子供がいますが、そのうち真ん中の娘が、一時期お父さん嫌いになり、手をやいたことがありました。そんな時期、ホームステイとして迎えた学生の子ども達がいました。当時高校2年生だった娘と意気投合したその子達がこう言ってくれたそうなんです。『今は人生で一番大事な時期なのよ。人生の先輩であるお父さんやお母さんの言うことを聞いて、今という時をもっと大切にしなきゃいけない。』と。」
 「片言の英語で交わした会話で、娘はそんな生き生きとした学生達の人生に対する姿勢や考え方に感銘を受けて、自ら変わろうとしたようです。夏休みには、今度は娘が韓国の彼女たちの家にホームステイをしたほどでした。ホームスティで生まれたそんな出会いをきっかけに、娘は人生を前向きに考えるようになりました。その恩返しという意味もあって、ホームステイを今でも続けています。」と目を輝かせながら話されました。
 最後に岩崎さんにユニバーサルデザインのことについて伺いました。
「これまでUDを意識したことはありませんでしたが、ホームステイを通して家族でUDを進めているのかもしれないですね。」
 岩崎家は、ホームステイという国際交流を通して、誰もが車いすマラソンに参加できるように大会を支えながら、年齢や障害や国籍などに関係なく、そこで出会った一人ひとりを同じ「人間」として大切にしていくという心のユニバーサルデザインを実践されていると言えるのではないでしょうか。

ホームステイ先の団らん
お孫さんとの写真
ホームステイの様子
家族と選手の写真